その他の活動報告


自由民主党富山県議会議員会 危機管理・防災対策等調査会 宮城県内震災被害地視察!

目  的

自民党県議会議員会では、3月11日に発生した東日本大震災を受けて富山県民の安全・安心を確保するための政策提言を 行うため危機管理・防災対策等調査会を立ち上げたところである。
今後、本県の地域防災計画の見直しに際しての政策提言などを行う上において、甚大な被害があった東日本大震災の現状や 今日に至る各自治体の対応、さらに震災対策や防災対策と実際の発災による計画とのギャップなどの課題について調査を実施し 今後に活かすことを目的に視察を実施した。

内  容

7月20日(水)PM2:30~4:30
(1)視察地:石巻市河北地域(桃生町)及び宮城県女川町

      対応者:高橋和蔵 前石巻市消防団長
       須田善明 自民党宮城県連幹事長 

高橋氏から、自らが作成した災害発生時からの消防団の取り組みについて報告をいただきながら被災地を 案内いただいた。
特に、発災時における避難で明暗を分けたのは、海岸に面した石巻市雄勝地区や女川町などにおいては地震の都度、 小規模であっても津波を経験しておりすぐに高台に避難することができたが、小学生が多数被災、行方不明となった河口 から4キロ以上上流に位置する大川地区では住民の多くも「こんなに上流まで津波が来ないだろう」と堤防で状況を見て いるうちに津波が到達し被災し、大川小学校においても同様に津波の規模に気づき避難したが手遅れとなり甚大な被害が出たものである。
現地を視察した際に、津波を経験したことない参加者にとっても4キロも上流まで高さ数メートルの津波が到達する ことは想像すらできず、地震の規模の大きさに驚愕するばかりであった。
また、一口に津波と言っても地域によって形態が異なり倒壊した建物の向きが四方八方に向いている地域では、 津波が渦巻状態となっており一層甚大な被害となったことが見て取れた。

  7月21日(木)AM8:30~PM3:30
(2)会 議:宮城県内の東日本大震災状況説明

   対応者:相沢 光哉 宮城県議会大震災対策調査特別委員長
       佐々木喜蔵 宮城県議会自民党・県民会議会長
       笹川章太郎 宮城県議会自民党・県民会議会幹事長 

相沢委員長からは、冒頭、発災直後から富山県からの緊急援助隊などの派遣の支援に対する御礼があったとともに、今回の 本調査会の視察について様々な報道がされているが、是非現地を見て肌で感じてもらい復興の支援を他県からも呼びかけて ほしいとの挨拶をいただいた。
現状として、津波被害は波が到達した場所は壊滅状態となっているが、到達しない地域は全く地震があったことを感じ させない状況にあり、発災から4カ月余りがたつと近隣地域での震災復興に対する意識に変化が表れている。また、瓦礫から の悪臭やハエ・蚊の大量発生が大きな課題となっている事が報告された。 さらに、今回の復興支援について、海岸部では地盤沈下により日常的な浸水被害が発生していることや、津波を受けて 集落など自治組織が壊滅したところも多く、自治会の解散、高台への集落の集団移転などの課題に直面しているとのことであった。
こうしたなか、激甚災害のおいても地元負担は1割程度必要であることや現況復旧が基本であることから、被災者の負担が 大きく復興が進まない状況にあり、

*政府の復興対策に対するスピード感の欠如
*既存の法律の柔軟な運用と特措法の早期成立
*復興財源の早期な確保と提示
に強い不満があり他県議会の後押しを強く要請されたところである。

宮城県庁からは、今回の被害の報告や仮設住宅などの建設など復旧の状況について説明を受けた。
(3)視察地:宮城県七ヶ浜町

   対応者:渡邊善夫 七ヶ浜町長
             阿部慶也 七ヶ浜町議会議長
             平山良一 総務課長
             佐藤浩明 防災対策室係長 

町長からは、七ヶ浜町の被害状況について説明を受けた後、現地を視察。
特に同町では津波が最大で12メートルと想定され、浸水面積が4.2平方キロと町全体の31.7%が被害を受けた。被災者 の9割以上が現地に住みたくないとの意向をもっており、その移転場所の確保や支援が課題であるとの報告を受けた。
また、町全体の水田面積100haが冠水し、海水の流入による塩害もさることながらガラスや瓦礫、細かい金属類などが 流れ込んでおり、その除去には土の入れ替えなどが必要であり3~5年の歳月がかかることが予想され、農業被害額は約60億円、 瓦礫処理に約60億円と多額の予算が見込まれ政府の支援を期待している。

    (4)視察地:宮城県東松島市

   対応者:大沼雄吉 副市長
       佐藤富夫 市議会議長
       小野弘行 総務部長
       松谷善雄 議会事務局長 

東松島市は、7月11日現在、死者1,039名、行方不明者118名で全住民の約3%となっている。家屋被害も全壊世帯 約3,500棟、半壊世帯約5,500棟、計9,000棟で全世帯の60%が被災するなど、浸水地域は市街地の65%と被災 市町村の中で最大となっている。
また、避難者は発災時最大で2万人を超えたが5月2日から仮設住宅への入居が始まり現在約1,000人にまで減ってきて おり、現在1,900戸の建設を進めている状況である。
こうした中においても、市の震災対策として震災ごみの受け入れに際しストックヤードにおける可燃物や不燃物、家電製品 等々の分別収集が機能しており、最終的な処理費用の最大限軽減されるなど過去の震災等の経験がいち早く活かされた例と言える。

【全体を通して】

すべてのものが押し流されている津波被害を目の当たりにして、自然の脅威のすごさに驚愕させられた。
とかく福島原発の被害が大きく取り上げられているが、津波により水田や市街地の船舶や車両がいまだ無残に放置されている 現状を垣間見、最低限の処理すら遅々と進まないと訪問地の関係者が嘆いておられる実情や心情を痛感させられた。
また、海岸部では地盤沈下により日常的に浸水被害が起きており、こうした地域での生活や水産業など復興の目途が全く立た ない状況であり、被災地の懸命の努力を後押しする、また、国土の復興と言った面においても政治の責任は大きいと感じられた。
本県においては、比較的震災の被害が少ないといった意識をもっているが、やはりあらゆる事態を想定した防災計画や災害対 策を構築することの重要性をあらためて痛感させられた。ただその計画がいかに多くの県民に認識され共有されているかが最も 重要であり、県と市町村の連携・役割分担や医療機関や消防機関、自治会組織など幅広い組織の連携を構築しなければならない。
今回の被災地視察を機に、本調査会において富山県の安全・安心に資する施策の充実を図るため、引き続き深い議論と政策 の取りまとめを行っていくこととしたい。