(H25.9.19)



9月17日(火) 一般質問


1.国の概算要求と今後の地方財政の見通しについて

15日夕刻から昨日にかけて、台風18号が東海・近畿、北陸から東北にかけて縦断し各地に甚大な被害をもたらしました。
被災された皆様に、心よりお見舞いを申し上げます。

今回の質問にも、こうした風水害等への対応についてお伺いする予定でしたので、後程お伺いすることとし、通告に従い質問をさせていただきます。

まずはじめに、国の概算要求と今後の地方財政の見通しについて伺いたいと思います。
先週、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催が決定いたしました。

半世紀ぶりとなる、日本での夏季オリンピック開催という朗報に日本中が歓喜に包まれたとともに、3兆円とも言われる国内経済への波及効果は、 政府与党が進める経済成長戦略にも大きな追い風となると思います。

その一方で、我が国は1、000兆を超える巨額の長期債務を抱え、本年8月に閣議了承された中期財政計画においても、プライマリーバランス の改善を図ることが急務とされています。
先日発表された国の来年度概算要求では、地方交付税は前年度比マイナス1.8%、3,000億円の減となる16兆8,000億円の要求と なっておりました。

今年度の地方交付税については国家公務員に準じた、給与減額措置を前提に大幅な削減がなされたわけですが、本議会においても、このような 措置は二度と行われてはならないことを意見書として、とりまとめたところであります。そこでまず、

(1) 地方財政に係る国の概算要求において、地方公務員給与の臨時特例はどのような扱いとなっているのか。また、中期財政計画では、 地方財政についてどのような方向付けがなされているのか、経営管理部長に伺いたいと思います。

アベノミクス効果は、日本経済全体としては脱デフレの道筋が見えてきたものの、まだ地方の実体経済にまで波及していないといわれるなか、 消費税増税や社会保障関係経費などの義務的経費の累増への対応など、今後も地方財政を取りまく環境は厳しいものと予想されます。そこで、

(2) 今後、本県も含めた地方財政の安定的な運営を図るために、地方交付税など財源の確保について国に対してどのように働きかけてい くのか、石井知事に所見をお伺いいたします。


 

2 障害者差別解消法と県の施策について

 次に、先の通常国会を通過し平成28年4月から施行される障害者差別解消法に関連し、何点か伺います。
 平成18年に国連において障害者権利条約が採択されて以来、我が国においても早期の締結を目指し様々な取り組みがなされてまいりました。

富山県においても、すべての人が相互に人格と個性を尊重しながら支え合うとともに、障害のある人、 一人ひとりが住み慣れた地域で安心して暮らすことのできる共生社会を目指し、市町村や障害者団体の皆様と連携した取り組みがなされております。

そこで、
(1) 障害のある方が住み慣れた地域で自立し、安心して生活していけるよう、生活支援サービスを充実するとともに、地域住民の障害者に 対する理解の促進や障害者の権利擁護が必要と考えますが、県ではどのように取り組んでいるのか、厚生部長に伺いたいと思います。

 我が国では、この障害者の権利条約締結のため、平成21年に障害者制度改革推進本部が設置され、平成23年8月には目的規定の見直しをはじめとする、 障害者基本法の一部を改正する法律が公布されました。

その障害者基本法の第4条においては、「障害者に対して、障害を理由として、差別することと、その他の権利利益を侵害する行為をして はならない」と定められ、これを受けて本年6月に、障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律、いわゆる「障害者差別解消法」が 国会を通過し、平成28年4月1日から施行されることとなっております。そこで、

(2) 今回成立した「障害者差別解消法」の法律の意義をどのようにとらえ、法施行に向けて今後どのように取り組んでいくのか、厚生部長に伺います。

 また、障害者基本法の4条には、差別解消のため、障害を理由とする差別等の権利侵害行為の禁止のほか、社会的障壁の除去を怠ること による権利侵害の防止、国による啓発・知識の普及を図るための取り組みについての措置が明記されております。

 近年、障害のある人の権利擁護などの障害者施策の基本理念を、条例で定める地方自治体は広がりつつあり、すでに策定されている 地方自治体の障害者条例の多くは、障害者の権利擁護を主な柱としております。
 その背景には、障害のある方を「地域を構成する主体的な住民」ととらえること、つまり「保護の対象」から「地方自治体の担い手と しての権利主体」とする考え方が浸透してきていることが挙げられると思います。

今後、「共生社会の実現」にむけて、本当に権利擁護を進めるには、地域がそれぞれの抱える実情や課題を認識したうえで、住民みんな が障害者の抱える困難や問題を理解し、何とかしなければならないと考え、障害者の課題は住民全体の課題であると意識される社会を目 指すことが重要であると考えます。

そこで、

  (3) 障害者差別の問題は身近な地域の課題であり、地域の特性や実情を踏まえた取り組みを進めるため、県独自に障害者条例を制定し てはどうかと考えますが、厚生部長に所見を伺います。


</3> 3 農業振興について

 次に農業振興について伺います。

 自民党では、現在、豊かな農山漁村をつくるために、農業・農村所得倍増目標10ヶ年戦略や強い林業作りビジョン、強い水産業づくり への総合対策などを矢継ぎ早に打ち出し、その実現に鋭意努力をしております。

 また、自民党富山県連におきましても、党本部に呼応し「富山県農林水産業・地域の魅力創造本部」を立ち上げ、農林水産団体から幅広 いご意見を伺い、現在提言の取りまとめを行っているところであり、その中の議論も踏まえ、何点かについて伺いたいと思います。

 農業振興において、農地を担い手に集約化し効率的な営農体制を実現することは、今後の農業経営にとって大変重要と認識しております。

 しかしながら、地区内での意見集約が上手くいかないケースや、たとえ集約できても小規模な耕作地を寄せ集めたにすぎない状態である ことなども多く、必ずしも効率的な農地集積、農業経営に至っていないという現状があります。

  こうしたなか、政府は秋の臨時国会において、農地の担い手への集約化を加速させるため、「農地中間管理機構」を都道府県に設置する 法案の提出、成立を目指しています。

 この機構では、担い手への農地集約化と規模拡大が期待できる一方、貸し手側にも、公的な機構なので安心して貸し出せること、所有者 の負担なしに基盤整備ができることなどのメリットがあると思っております。

そこで、 (1) 農地の担い手への集約を加速するため、国では「農地中間管理機構」の制度導入の検討が進められておりますが、本県の農地集約 の現状を踏まえ、この制度に今後どのように対応していくのか、農林水産部長に伺います。

 農地中間管理機構の事業として、より生産性向上に結び付く農地集積をサポートするため、農地整備や農業水利施設整備などを行うこと が検討されております。

その一方で、従来の土地改良区が行う整備事業には市町村や受益者の負担が求められているわけで、従来の制度が適用されている地域に 不公平感が生じるのではないか、また、複数の地域が連携する水路などの施設について、その維持管理はどう分担していくのか等々、様々 な課題も指摘されています。

さらに、農地の集積にあたっては、耕作放棄地の把握や集積方針の立案、利用権など法的な整理や個々の利害調整等々、専門的識見と労力が 必要であり、県や市町村の役割が非常に大きくなると考えられます。

そこで、

(2) 県に農地中間管理機構を設置する際には、どのような組織体制が想定されるのか。またどのような制度要求を行うことが重要と 考えるのか、農林水産部長に伺います。

農地中間管理機構の構想は、冒頭に申し上げたように本県の農業をいかに持続的に発展させていくかにとって重要な観点と思っております。

 こうしたなか、本県農業が稲作に特化した構造にあり、水田のフル活用と多角化経営をどのように推進していくかといった課題もあるわけであります。 現在、県では野菜や果樹、多用途米など複合的な農業生産にも積極的に取り組んでおられます。

 しかしながら、規模拡大を行い真摯に生産調整に取り組む農業者からは、「水田で転作をしても発芽が悪い」や「畑作で農業用水の水 を使うと、雑草の種が入り込んで草が生い茂り、手間がかかる」など、負担感が大きいとの声も聞かれます。

また、加工用米や飼料用米については、需要者とのマッチングや販売チャンネルの確保による収益の安定化が課題となっております。そこで、

(3) 多角化に取り組む稲作農家の経営の安定を図るため、畑地への転換等による園芸生産の拡大や、加工用米等の作付けにおける課題 にどのように取り組んでいくのか、石井知事の所見を伺います。


4 県民の安全・安心の確保について

次に、県民の安全・安心の確保について伺います。

冒頭申し上げましたように、15日から昨日にかけての台風18号の襲来により、全国各地で大雨や強風、竜巻などによる、土砂災害や風水 害が多発し甚大な被害をもたらしました。

また、8月30日から運用された「特別警報」がはじめて、京都府・滋賀県・福井県に発令され、京都府では約27万人に避難指示が出され るなど各地の異常な降水量を物語っております。

今回の台風の被害もさることながら、この数年は毎年のように「異常気象」という言葉を耳に致しましたが、この夏は全国でまさに 「異常な天候」が頻発しました。

これまでの記録を塗り替えるような集中豪雨や少雨、猛暑、竜巻などがいたるところで発生し、甚大な被害が生じており、なかには救う ことができた命があったことを忘れてはなりません。

他県では避難勧告が後手にまわり、人命が失われる事態が起こってりおり、このような状況のなか、気象庁では先ほど申し上げた「特別警報」 の運用を始めたものであります。

この発令に際し、安全の確保を強く促す警報として、自治体にその伝達が義務付けられましたが、その活用や周知には課題も残っていると 報じられております。そこで、

(1) 全国で多発している局地的集中豪雨等に関して、警報等住民に必要な情報はどのように伝えられることとなっているのか、知事政策局長に伺います。
 また、集中豪雨は富山も例外ではなく、今年の夏の集中豪雨は、昨年に引き続き各地で床下浸水や道路の冠水、斜面の崩壊などの災害をもたらしました。

また、今回の台風18号においは、南砺市では、河川の氾濫の危険があることから、住民に避難勧告が出され住民が自主的に避難した ことや、富山市八尾町大長谷地内では16日早朝から一時、孤立する状況があったこと、また、八尾町地内の井田川にかかる高善寺橋が 陥没し通行不能となるなど各地で被害が相次ぎました。

このように、本県においても相次いで豪雨災害が頻発するなかで、今のところ尊い命が奪われるような甚大な被害に及んでいないことは、 不幸中の幸いといえますが、他県の甚大な被害を教訓に、今後一層、被害を最小限に食い止める防災対策に取り組んでいかなければなら ないと感じております。そこで、

(2) 県では、これまでも河川・治水工事を進めてこられましたが、毎年のように発生する豪雨災害に鑑み、自然災害に備えた防災工事 を計画的に進め、災害に強い県土づくりを進めることが肝要と考えますが、この夏の被害状況また、今回の台風18号の被害状況と併せ、 今後の整備の見通しについて、石井知事に伺います。

次に、住民の身近で生命や財産を守り安全・安心を確保するために活動しております消防団についてですが、私事ではありますが、本年7月 1日付で富山市消防団長に就任いたしました。
10方面団、80分団、約2,500名を有する消防団の団長として、誠心誠意努める所存でありますとともに、先日、富山県消防協会長に 就任された高野県議をはじめ、消防団に関わる先輩、同僚議員の皆さんと消防団の活性化に取り組んでまいりたいと思っております。
 そこで、消防団の活性化に向けて、いの一番に取り組まなければならないことが団員減少の歯止めであると思っております。
国全体では、平成元年4月で約100万人いた消防団員が、平成24年では87万人と減少してきており、地域の消防が危機的な状況に瀕しつつあります。

私自身、消防団に関わるなかで、日常の予防活動や消火、災害時の対応等々の活動は言うまでもなく、地域のコミュニティの醸成にとって 消防組織の果たす役割は大変重要と自負しております。
 その意味では、まずは消防団の活動内容や地域で果たす役割について、幅広く理解を深めてもらうことが重要であると考えます。そこで、

(3ア)一般県民や企業に対し、消防団活動の普及啓発にどのように取り組んでいくのか、知事政策局長に伺います。
このほど衆参の自民党国会議員の中で、消防団員の減少を食い止め、地域の防災力を維持するために、地域総合防災力整備促進法案をこの秋 の臨時国会への提出を検討しております。

  その内容は、企業や学校に対し、社員や学生が消防団に加入しやすい環境を作るよう努力義務を課すことを柱とし、市町村の通信装置や救助 用機材等を充実すること、さらに、法案とは別に、団員加入に積極的な企業に税制優遇の特典を与えることなどが検討されております。

 県においても、消防団員OBを活用した加入促進や、団員を雇用する企業への優遇措置や表彰など積極的な取り組みをしておられ、9月 補正予算にも消防団等活性化対策事業が計上されておりますが、団員数の現況を考えるとさらなる不断の努力が必要と考えます。そこで、

(3イ)本県の消防団員数の推移と現状を踏まえ、どの様に消防団員を確保していくのか。これまでの取組みや「富山県消防団応援プロジェクト事業」 の概要と併せて、今後の取り組みについて石井知事に伺います。

 東日本大震災では、消防団が消防活動のみならず、救助活動や物資搬送、地域の防犯活動に至るまでに大活躍したのは記憶に新しいところであり、 今後もより一層消防団の活性化に取り組んでいかなければならないと思っております。
そうしたなか、火災や気象災害はもとより放火事件や路上での暴行事件などの犯罪も多発しており、社会情勢の変化していくなかで、今後さらに 地域の防災力、防犯力を高めていくことが求められております。

そこで、最後に

(4)地域ぐるみの暮らしの安全対策について、今後どのように取り組んでいくのか、石井知事に所見を伺いまして、私の質問を終わります。