農林水産部会 視察(H18.5.31)



5月22日〜24日にかけて、自民党農林水産部会、県外視察に行ってきました。
今回の視察の重点は、私も再三質問をおこなってきました、旧森林公社(現農林水産公社 )の債務の問題について他県の対応を学ぶことです。

ご承知のとおり、富山県では昭和41年から分収造林事業が始まり、その資金は農林漁業 金融公庫や県、民間金融機関から調達し将来的な伐採木の売却収入で返済することとなって いましたが、国産材価格の低迷により返済の目途が立たなくなっているのが現状で、 平成17年度末の累積債務は332億円に達しています。

こうした実態は、全国38都道府県42公社の同様の課題となっており、平成16年度末の 42公社の累積債務は1兆8百億円に達しています。
累積債務の額は各県の森林面積や造林面積に比例して増大をしており、なかでも、累積額が 大きい岡山県の実態を視察してきました。

岡山県の旧林業公社は全国最大の25,000ヘクタールの造林面積を保有しており、16年 度末累積債務は約705億円に達しています。
利子の支払だけで240億円となる見通しで、県は昨年3月、公社に無利子で705億円を 貸付し、債務全額を一括繰上げ返済しました。
県が公社の借金を肩代わりした結果となったわけですが、県の担当者は「いずれにしても、 公社の性格上、最終的に県が面倒を見るしか・・・」と話されておりました。
公社の今後の方針については、 「木材生産による経済性の追求」から「環境保全に優れた 森林の維持管理」 へと移行することとしています。

しかし、伐期の延長や択伐をおこなっても基となる材価の先行きが見えないことや、針広混 交林などへの誘導による公益的機能の高い森づくりをおこなうための経費など、課題は山積 しており抜本的な解決には程遠いというのが実感です。

富山県も同様の課題を抱えており、平成18年6月定例会に県民からの税負担も盛り込んだ 「とやまの森づくり条例」が提案されることとなっていますが、将来展望について一層の 議論が必要との認識を深めてきました。

その他、 鳥取県では農産物の輸出について現状を視察してきました。
ご承知のとおり、鳥取県は「20世紀梨」の本場で台湾、香港そしてアメリカなどへ輸出を おこなっています。
氷温貯蔵の設備の充実などにより、長期安定輸出が可能となり増加をしておりましたが、 価格の安い中国産や韓国産などの梨が増え、また為替レート・海運運賃の高騰などにより 若干苦戦をしているようです。
一方、中国の経済発展にともない上海などの富裕層をターゲットに販売促進活動を展開 しております。

富山県においても、県内産の農産物の輸出について取組みが進められておりますが、価格 や安定供給など課題の多き大きな成果は上がっていません。
ただ、沿岸諸国との国際便の就航にともない、観光キャンペーンとともに富山の美味しい 味のリピーターが増大する中から、自然発生的な農産物の輸出増も期待したいものです。