住む場所を探そう 本文へジャンプ


 田舎暮らしの第一歩は住む場所を探すことから始まります。ただし、田舎暮らしの場合は、都市でアパートを借りたり、家を新築したりして、単に生活の場所を確保するという視点とは違い、個人がひとつの地域社会に所属するという基本認識が必要です。つまり、空家や土地所有者の了解さえ得ればそこで生活できるという考えではなく、その地域社会に受け入れてもらってはじめて生活ができるということです。この点を十分認識して、住む場所を探しましょう。このページでは、空家に入居する場合と家を新築する場合にわけて説明します。



1.空家に入居する場合
@空家探し
 空家を探すには、いろいろと方法がありますが、時間に余裕がある方ならば、自分の足でその地域を歩いて空家を探すのも楽しいでしょう。うまく、空家に巡り合えるかどうかはわかりませんが、その地域の雰囲気を自分の目で確かめながら、その地域のおじいちゃんやおばあちゃんに空家があるかどうか尋ねてみればいいでしょう。最初は地域の住民に不審に思われかもしれませんが、自分の田舎暮らしをしたい気持ちをはっきりと話をすれば、親身になって相談にのってくれると思います。そして、そのときの住民とのコミュニケーションがのちにその地域で生活するときにいきてくると思います。
 また、空家探しの手段としては、その地域の区長さんや自治振興会長さんなどに相談するのもひとつの手です。どの地域も過疎化に悩んでいますので、親身になって相談にのってくれると思います。(ただし、最初は不審に思われるかもしれませんが・・・・・・)
 なお、スロータウン八尾塾でも空家情報があれば、随時紹介していきますので、ご利用ください。
 

A空家所有者との交渉
 空家所有者の方と交渉するにあたっては、まず、賃貸なのか売買なのかをはっきりする必要があります。空家所有者の方にとっては、田舎暮らしを希望する人がどのような人なのかまったくわからないわけですから、充分時間をかけて話し合いましょう。特に売買となると、所有者の方にとっては、売買により完全にその地域との関係が断ち切れてしまうわけですから、感情的になかなかわりきれない部分があるかもしれません。とにかく、自分の住みたい気持ちを正直に伝え、誠意を持って話し合うことが大切です。
 なお、賃貸の場合には、賃貸料や賃貸期間のほか、修繕が必要となった場合の費用負担など細かい部分についても最初のうちに決めたほうがいいでしょう。


B住民代表への挨拶
 空家所有者との話し合いがまとまりそうな段階になれば、その集落の住民代表である「区長」に挨拶しておくことが重要です。全く身も知らずの人間が勝手にその集落に定住することはあとでトラブルのもとになりますので、この区長への挨拶が田舎暮らしを行ううえで重要なポイントになります。ここできちんと挨拶をすませておけば、定住に際して、区長さんは集落のルールなどをいろいろと教えてくれますし、集落の住民への橋渡しを行ってくれるはずです。

C事務手続き
 空家所有者との交渉がまとまり、入居が決まれば、各種事務手続きを行う必要があります。賃貸の場合は賃貸契約だけですが、売買の場合は売買契約や登記手続きなどが必要ですので、司法書士事務所に手続きをお願いしましょう。(個人でもできますが、司法書士のほうが確実です。)また、住民票の移動や税関係など市役所への手続きも必要です。

2.家を新築する場合
@農地に家を建てる場合
 家を新築する場合、土地探しや所有者との交渉、区長への挨拶などについては空家に入居する場合と同じですが、農地に家を建てる場合には、農地法等の手続きが必要ですので、充分注意してください。例え、雑草が生い茂る耕作放棄地でも、登記上の地目が農地(田・畑)であれば、手続きが必要ですので、農地に家を建てる場合は市農業委員会に相談しましょう。手続きについては司法書士にお願いしたほうが確実です。

(ア)農地に家を建てることができるおもな条件・審査基準
 ・宅地にできる面積   500u以内
 ・宅地にできる場所   民家から50m以内の場所に限る
 ・宅地にするための必要性
 ・詳細な事業計画(計画平面図など)

(イ)必要な手続き
  ・農業振興地域の除外申請(富山市八尾総合行政センター農林商工課または市農政振興課)
          ↓
  ・農地法5条申請(所有権移転・地目変更)(富山市八尾総合行政センター農林商工課または市農業委員会)
          ↓
  ・土地の所有権移転登記・地目変更登記(富山南法務局)
          ↓
  ・建物の建築確認申請(都市計画区域外の場合は届出)

3.住む場所が決まったら〜地域住民への挨拶
 生活する場所が決まったら、正式に住民の方に挨拶しましょう。まず、区長さんに再度、正式に挨拶して、そのあと集落の住民が集まる集落会議で、皆さんに挨拶しましょう。(そのときは、酒2升を持参することが習慣化しています)また、ご近所の挨拶も忘れずに。
 とにかく、地域住民への挨拶が今後の生活がスムーズにいくかどうかがかかっていますので、第1印象を大事にしましょう。