おみくじについて
 初詣につきものなのが「御神籤(おみくじ)」ですが、この御神籤について勘違いをされている方がほとんどのようです。そもそも御神籤とは神様からのご託宣ですから、非常にありがたく貴重なものであるはずです。その年の指針を与えてくれるものですから、大切に財布や定期入れなどに1年間保管して、度々読み直して参考にするべきものなのです。もちろん、吉凶に関係ありません。吉と出ていても御神籤に書かれていることを守らねば凶に転じますし、凶と出ていても注意事項に気をつけていれば「災い転じて福となす」となるのです。
 ところが一般には、ざっと目を通した後は境内の木々の枝に結んでおしまいです。これは明らかに間違っています。なぜ、このような方法が一般に広まったのかというと、枝に「結ぶ」ことにより、「産霊神(むすびのかみ)」のお力を得て、吉であれば成就させ、凶であれば祓ってしまおうという民間信仰によるようです(明治時代に始まったようです)。御神籤がご託宣であるということを忘れてしまった結果なのでしょう。また、境内の木々にとっても非常に迷惑な行為で、御神籤のおかげで枯れてしまうものもあるくらいです。日本中の神社で頭を抱えている問題のひとつでもあるのです。是非、ご理解の程をお願いいたします。