　　夢の中に居るみたい、、、それほど素晴らしいコンサートでした。
　無料招待した中学生や当日のスタッフを含めると１３００人が会場である八尾スポーツアリーナに集まったことになります。終ってみての率直な感想は「よくやったな」と言うよりも「よく出来たな」って感じ、、。この一ヶ月間、泣き言だらけだった実行委員長は会場の仕上がりの素晴らしさと、素晴らしいお客様、何より国内最強のジャズグループの演奏に感動し、興奮しっぱなしの２時間あまりでした。

　一昨年、多田誠司さんリーダーのジャズバンド「the MOST」が結成されるきっかけとなった富山県でthe MOSTのコンサートを開催出来ないものだろうか?、、小川もこさんの誘いにうっかり乗ってしまい、手伝ってくれそうな友達を片っ端から誘って発足した『MOST八尾実行委員会』は、ごく普通の素人集団。何か楽しいことが出来たらステキだよね!?ただそれだけの思いで活動をはじめました。
　最初はわからないことだらけ。右も左もわからぬままの真っ向勝負、3,800円のチケットを400枚売れば私たちの町で初めてのジャズライブが実現するんだという意気込みでだけは強かったように思えます。いろんな人から無謀だと言われながらも、なんとなく自信があったのは、我が町八尾に強い愛着があったから、そしてこの町の人たちの芸術に対する感性の高さを信じていたから、この町でだったらきっと何かが出来るという気がずっとしていたからなのでしょう。。。

　イベントタイトルは『おわらの町にジャズの風』・・おわらとジャズ、一見全くの別物と感じられるようですが、相通じるものがあったみたいです。
　そんなこんなで、意外にも公演の一ヶ月前にして400枚のチケットは完売。小川もこさんの司会で私たちのジャズイベントが始まりました。

　この町で初めてのジャズコンサートは想像をはるかに超えた素晴らしいものでした。ジャズを聴くのは初めてであろうと思われる４００人の聴衆が踊り、沸いた、、その様子を目の当たりにした私たちは、今までの労苦を全て忘れ、来年もジャズやろう!!って強く誓ったのでした。
　
　その年の12月、「For You未来倶楽部」のクリスマス特別番組に多田さん、石井さんと共演された歌手「沢田知可子」さん、ジャズに初挑戦とはいえ、素晴らしい歌を聴かせてくれました。番組が終ると同時に大島さんからの電話、「来年のジャズライブこれでいきましょうよ!!」本当にそんなこと出来るのかな?ちゃんとした出演料払えないよ。。
　成せば成るって言いますが、いろんな方のご努力のおかげで翌2002年のジャズライブはベーシストが塩田さんから上村さんとなった新生the MOSTにゲストボーカリスト沢田知可子さんを迎えてのライブを行うことが出来たのでした。
　おわらの町にジャズの風Ⅱ、『ジャンルを超えたコラボレーション。あの「会いたい」の沢田知可子が八尾でジャズに初挑戦』。
　当然のことながら400枚のチケットはまたたく間に完売しました。

　実はこの年、もうひとつの隠しネタがあったのです。ちょっとリッチにお酒を飲みながらthe MOSTを聴いてみたい、、そんな願いを叶えてくれたのが隣町にある『雅樂倶』というホテルの社長であり、総支配人でした。八尾でのライブの翌日、the MOSTに今度は「越智順子」さんをゲストに迎えたライブを企画、ホテルのロビーに150人のお客さんを集めてのコンサートが行われました。

　
　2日間、ぶっ通しのお世話で私たちもクタクタになりましたが、関わらなければ絶対に経験出来ない素晴らしい感動を味わうことが出来ました。そして思いました、ジャズって素晴らしい、ジャズはライブが一番だって、、。

　過去2年、こんなことがあって、おわらの町にジャズの風Ⅲが企画されたのです。