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婦負の開祖神

TEL. 076-454-3501

〒939-2304 富山県富山市八尾町黒田3166

神社と神道の豆知識

御神籤(おみくじ)について

 
お正月の場合:
 初詣につきものなのが「御神籤(おみくじ)」ですが、この御神籤について勘違いをされている方がとても多いようです。そもそも御神籤とは神様からのご託宣(=お告げ)ですから、非常にありがたく貴重なものであるはずです。お正月に引く御神籤はその年の指針を与えてくれるものですから、大切に財布や定期入れなどに1年間保管して、度々読み直して参考にするべきものなのです。もちろん、吉凶に関係ありません。吉と出ていても御神籤に書かれていることに気をつけねば凶に転じますし、凶と出ていても注意事項に気をつけていれば「災い転じて福となす」となるのです。

 ところが一般には、ざっと目を通した後は境内の木々の枝に結んでおしまいです。これは明らかに間違っています。なぜ、このような方法が一般に広まったのかというと、枝に「結ぶ」ことにより、「産霊神(むすびのかみ)」のお力を得て、吉であれば成就させ、凶であれば祓ってしまおうという民間信仰によるようです(明治時代に始まったようです)。御神籤がご託宣であるということを忘れてしまった結果なのでしょう。また、境内の木々にとっても非常に迷惑な行為で、御神籤のおかげで枯れてしまうものもあるくらいです。日本中の神社で頭を抱えている問題のひとつでもあるのです。是非、ご理解の程をお願いいたします。
お正月以外の場合:
 お正月以外に御神籤をお引きになりたいと思われる方は何か迷いごとをお持ちのことが多いと思います。そんなときこそ、神様にヒントやお導きを乞いたいと考えられますよね。そこで、御神籤を通して神様からのお言葉を頂くわけです。

 ですから、御神籤を引くとき(御神籤の筒を振るとき)に神様に何についてお言葉をいただきたいのか、あるいは教えていただきたいのかを具体的に念じながら筒を振るのです。神様はそれに応えて最も適切な御神籤の番号(神様が伝えたいと思われる言葉や答えが書かれているもの)を選んでくださいます。ですから、そこで出た御神籤は自分がお願いした項目だけを見て参考にし、それ以外の項目は無視します。

 このとき引いた御神籤は吉凶を見る必要は基本的にありません。例外は
『今からやろうとしていることは自分にとって良いのか悪いのか教えてください!』
とお願いしたときなど、お答えを吉凶で知りたいときです。
御神籤とは?
 先にも書いたように御神籤とは神様のお言葉を頂くためのひとつの手法と捉えると良いでしょう。御神籤の歴史についてはネット検索で色々と書かれているようなので説明はそちらにお任せすることにして、ここでは令和5年以前に当社でお出ししていた御神籤を中心にお話しをいたします。

 杉原神社で以前お出ししていた御神籤は山口県の(有)女子道社(じょしどうしゃ)製のものでした。全国シェア6割を超える最もポピュラーな会社なのですが、その製品の中でも最も内容の充実した高級(?)御神籤でした。特徴は両面二色刷で神様の教えに関する和歌が書かれていることです。
 この女子道社の御神籤は明治時代に創業者である宮本重胤宮司が神様の御啓示を賜って書き上げられたもので、1番から50番までの番号がふられています。もちろん、御啓示を受ける際には自らが奉職する神社(二所山田神社)の杜に完成するまで夜々籠もられたそうです。つまり、『神様御公認の御神籤』というわけです。この御神籤の発案に関してもドラマ(?)がありますので、興味のある方はお調べになってみてください(女子道社という社名の由来もわかります)。
 このように女子道社は社長が代々現役の宮司さんで、社屋も神社の境内に建っているそうです。百年以上も昔から御神籤を作り続けている老舗中の老舗なのです。ちなみに、女子道社ではすべての御神籤をすべて近隣にお住まいの女性の手作業のみで折っていて、機械類は一切無いそうです。

 以上のように、神社の御神籤の歴史はこの女子道社を抜きには語れません。現在の当社のように、その神社独自の御神籤を出しているところもありますが、同様に神様の御啓示で作られたものです。でも、女子道社より歴史の古いところはないはずです。
「凶」について
 杉原神社で以前お出ししていた御神籤には「凶」がありました。お寺の御神籤には普通にあるそうですが、実は神社で出されている御神籤には凶がないところがほとんどだと思います。なぜなら、女子道社製の全18種類の御神籤の中で凶があるものは2種類だけだからです。
 ではなぜ敢えて凶入りの御神籤を出していたかというと、それが「正直」だと考えたからです。良いときは良いし、悪いときは悪い、と言うのが正直というものだからです。

 凶は要注意の運勢をあらわしています。つまり、行動を慎重に、何事も控えめにすることが求められるのです。しかし、言い方を変えれば、慎重に控えめに行動すれば難を逃れられるということです。「災い転じて福と為す」ということわざがあるように、御神籤で凶が出たからといって悲観することはありません。書いてあることに注意して行動すれば、難を逃れ、福がもたらされることにもなるのです。

 御神籤は神様からのアドバイスです。ぜひ大切にとっておいて、ときどき読み返しましょう。そして迷ったとき、困ったとき、決断を迫られたとき、きっと参考になることでしょう。大丈夫。凶はこわくありません。

 しかし、現在当社でお出ししている天啓神籤には「凶」がありません。これは裏話ですが、天啓神籤をご指導下さった神様は「凶」はあった方が良いとおっしゃいました。まあ、当然です。理由は先に書いたとおりです。ですが、「凶」を引いた方の多くが目に見えるほどの大きなショックを受けられるのです。一所懸命にフォローするのですが、その効果も薄く・・・・。訪れた方に元気に(幸せに)なっていただくことこそが神社の使命だというのに、これでは元気を奪ってしまうことになります。当社の長年の問題でした。言葉(文字)の心理的影響力の大きさには太刀打ちできず、天啓神籤では「凶」を「半吉」に、「大凶」を「末吉」に文字を入れ替えることをお許しいただいたのです。
御神籤の引き方
一、神籤筒(みくじつつ)を逆さまにし、穴の開いている底を手のひらの上に乗せます。

二、神様に教えていただきたい事柄を祈念(おいのり)しながらまっすぐ上下に振ります。

三、穴から数字の書かれた棒が一本出てきます。その数字を巫女か神職に告げてます。

四、出てきた棒をそのまま筒に戻します。(棒の向きを変えないよう気をつけます)

五、おみくじを受け取ります。書かれてあることは神様からあなたへのメッセージです。木の枝に結ばないで大切に持ち帰り、時折読み返しましょう。
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