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婦負の開祖神

TEL. 076-454-3501

〒939-2304 富山県富山市八尾町黒田3166

神社と神道の豆知識

神棚の祀り方について

 
 神棚のあるご家庭は多いことと思います。神棚は天の気と地の気を集めて家の中に満たしてくれます。もちろんこれは神棚のご神体である御神札(おふだ)を通して得られる神様の恵みによるものです。ですから、神棚の場所の垂直方向に気を集めるための障害があってはいけません。神棚の上下に水や火の気があってはならないと言われるのはこのためです。また、神棚の上下を人が激しく往来することも気の乱れにつながるため厳禁です(人の気)。集合住宅などで上下の清浄を確保不能な場合、天井に「雲」という文字を貼ったりするのは、天と神棚を直接結ぶための一法といえるでしょう。また、神棚はなるべく家の北側から中心近くに南向きに設置するか、西側に東向きに設置し、清浄で暗くならないようにします。もちろん、人の目線より上になるようにします。そしてなるべく家族が集う場所であることです。リビングや玄関に設置するのが一般的ですね。仏間でも構いませんが、やはり明るく賑やかな場所であることです。

 次にお(まつ)りの仕方ですが、朝夕2回の参拝、一日一度のお供え物の交換が基本になります。忙しい現代人にとって、これはなかなか大変なことですが、「これが基本」という意識を持つことが大切かと思います。また、お供え物は、ご飯(米)※1・酒※2・塩※3・水※4、それと榊※5が基本ですが、水をこまめに交換できれば、あとは常識の範囲で交換すればよいでしょう。重苦しく考えず、できることを心を込めて行いましょう。

 また、お供え物(神饌)の位置ですが、必ずご飯(米)を中央に、水は左端になるようにお供えします(写真参照)。三方があれば、これにご飯(米)を乗せます。水器に蓋があれば、お供えしてから必ず蓋を取って横にうつ伏せにして置いておきます。神棚をお祀りしたポスターなどが見受けられますが、神饌の位置等が間違っているものが多いので注意してください。

 さて御神札ですが、お正月前にお受けになられ、年頭に新しい物と交換します。このとき、御神札の表面に半透明の薄紙が巻いてあることが多いと思いますが、これは神棚に入れる直前に抜き取って、神様のお名前がよく見えるようにしてから収めた方がよいでしょう。そして扉は開いたままにしておいた方がよいでしょう※6。どうしても閉じておくのであれば、必ず前に神鏡を置いておきましょう。

 以上のことを踏まえて神棚をお祀りされれば、より多くの恵みをいただけることでしょう。
※1)米
 神棚にお供えするお米は、理想的には家族で食べるご飯を炊くたびに、家族が口にする前に取り分けてお供えします。昔から当たり前にそのようになさっているご家庭もあるでしょう。でも、なかなかそこまではできないという場合は、生のお米を水できれいに洗ったもの(洗米)をお供えたり、そのままお供えたりされてもよろしいでしょう。
※2)酒
 お酒をお供えするのは良いのですが、季節によってはしばらくすると腐ってしまい悪臭を放ったりして困るものです。そこで、お酒をお供えするのはお正月の間と祭礼などお目出度いことがあったときのみにして、通常は御神酒徳利(瓶子(へいし))を下げておくというやり方もあります。飲めないようなものをお供えしておくよりは間違いなく良いと思います。もちろん、定期的にお酒も交換するに越したことはないのですが 。
※3)塩
 神様にお供えする塩は原則として「粗塩(あらじお)」を使います。粗塩は化学的な製法で作られた「食塩」とは異なり、海水を濃縮して煮詰めて作られた塩です。成分調整されたものもありますが、それでも命の源である海の水が凝縮されたものには変わりありません。
※4)水
 理想的には「初水(はつみず)」をお供えします。初水はその日に使う最初の水のことで、顔を洗ったり煮炊きを始めるまえに蛇口から出た水と考えてください。でも、これもこだわると大変なので、『そういう気持ちで』お供えされれば良いでしょう。美味しいと思うミネラルウォーターや天然水も良いと思います。
※5)榊
 神棚の榊は、こんもりと豪勢に立てましょう。鎮守の杜をお供えする感覚です。花屋さんなどで神棚用の形良く整えられた榊が売られていますが、長持ちしなかったり、神殿に対して小振りだったりして使いにくいことも多々あると思います。でも、神棚に榊は欠かせません。庭や近所や里山などに榊があって、手軽に入手できればよいのですが、それがままならないと悩みの種になってしまいます。神棚が悩みを増すようでは本末転倒も甚だしいので、そういった場合は人工榊(模造榊)で許していただきましょう。
 また、「庭に榊を植えるものではない」という噂もありますが、そんなことはありません。いつでも立派な榊を確実にお供えできるように準備を整えておくことのどこが悪いのでしょう。榊は聖なる木であると考え、俗界である民家の庭にはふさわしくないということなのでしょうね。もし、そのように考えられるのであれば、庭に植えた榊の木に注連縄を巻くとか、周囲四隅に杭を打ち、注連縄を廻らせばよいでしょう。
※6 )御扉
 神棚(神殿)によっては、御扉(みとびら)を開けると錦の戸帳(とちょう)が下がっているものがあります。その場合は御扉は必ず開けておきましょう。
 基本的に御扉を閉じなければいけないのは、引っ越しなどで神棚を移動するときと、家族に不幸があったときくらいです。
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